※第 12 回 愛知県高等学校軽音楽大会 説明会で使用した資料です
令和 4 年 6 月吉日
策定:全国学校軽音楽部協会
1. 審査の方向と基本的な考え方について
◉軽音楽部の大会は部活動の延長線上にあるため、部活動として「本番までにメンバー全員で何を積み上げてき たか」「全員で良いステージを作れたか」を主な審査の対象とする。 ◉全体を重視し、全員で同じ目標に向かっていたかという「チームワーク」や「チームプレー」を審査する。
◉当日のステージの完成度のみで審査する。個人の楽器トラブルなども場合によっては審査の対象とする。
2. 審査項目について
合奏力
その楽曲を「演奏」するために必要なことをメンバー全員でどれだけ突き詰めて練習してきたか。また、披露で きていたかを審査する。単純に個々の技術を評価するわけではない。
①テクニック
メンバー全員がその楽曲を演奏するための技術をどれだけ習得していたか。
・個人のハイレベルなテクニックは合奏にそぐわなければ評価しない。ただし、何もしないことが良いわけではない。
・コピー楽曲の場合、原曲に忠実かどうかよりも「良い合奏」を目指せていたかを評価する。
・オリジナル楽曲の場合、個々のフレーズのアイデアやセンス、オリジナリティーなどはここでは評価しない。 そのフレーズを表現するための演奏技術のみで評価する。
②リズム理解
メンバー全員がその楽曲を演奏するためのリズム(テンポ、グルーヴなどを含む)をどれだけ理解していたか。 また共有、及び披露できていたか。
・全員がリズムの共有をしていたかを評価する。
・楽曲に合ったテンポで演奏し、全員でテンポキープができていたかを評価する。
・コピー楽曲の場合、原曲に忠実かどうかよりも「良い合奏」を目指せていたかを評価する。
③セオリー
メンバー全員がその楽曲を演奏するための音楽的知識をどれだけ習得していたか。また共有、及び演奏できていたか。
・個々のフレージングにおいて、キー、楽曲構成、和音、コード進行などが理解できていたか。
・コピー楽曲の場合、原曲に忠実かどうかよりもハーモニーとして成立していたかを評価する。原曲が音楽理論上、あるいは聴感上、音の重ね方などがおかしい場合であっても考慮しない。
・オリジナル楽曲の場合、コードアレンジのアイデアやセンス、個々のフレージングなどのオリジナリティー
表現力
その楽曲を「表現」するために必要なことを、メンバー全員でどれだけ突き詰めて練習してきたか。また、披露 できていたかを審査する。
①イメージ共有
メンバー全員がその楽曲の歌詞や世界観、感情、ダイナミクスをどれだけ理解し、また共有して、どれだけ独 自性を出しながら演奏できていたか。また、表情やステージングなどで演出し、表現できていたか。
・たとえ音楽理論上は奇抜なフレーズであっても、楽曲の表現として成り立っていれば評価する。
・個性に関するオリジナリティーはオリジナル楽曲の場合もコピー楽曲の場合も、歌唱や演奏が音楽的かどうかを重視し、評価する。
・派手に動きまわることや動かないステージングなどは楽曲にそぐわなければ評価しない。楽曲のイメージに合ったステージングやパフォーマンスができていたかを評価する。
・客席に音楽や楽曲に含まれるメッセージなどを伝えようとしていたかを評価する。
・きちんと演出されていたかどうかではなく、メンバー全員が 1 つになってステージを作ろうとしていたかを評価する。
②バランス
ステージ上でメンバー同士が連携を取りながら演奏できていたか。各パートの音量や音色、音の定位、音域などのバランスが取れていたか。
・演奏中、お互いを意識して「合わせよう」としていたか。アイコンタクト、ミスやトラブルのフォローなども評価の対象とする。
・テーマメロディーやリフ、ソロなどの音量や音色は適切で、押し引きができていたか。
・それぞれがその楽曲の合奏に合う音作りができていて、歌を含むすべてのパートがきちんと聴こえていたか。
・チューニングが合っていたか。
3. 審査方法と賞について
◉審査員 3 名(1 名は審査員長)が上記の考え方に基づき、総合的な審査を点数によって行い、賞を決定する。
同点だった場合は審査員、及びコメンテーターによって協議され、最終的に審査員長が判断する。
◉その他の賞は以下の点を考慮して贈られる。
個人賞
個人のテクニックや音楽的センスが優れていた生徒へ贈られる。
・アンサンブルを無視した身勝手な演奏などは対象外とする。
・オリジナル楽曲やカバー楽曲の場合、個性やオリジナリティーも評価の対象とする。
ただし、音楽的でない場合は評価の対象としない。
◉その他、演奏中止、審査対象外、失格になる場合もある。
・危険行為を行った場合。
・あきらかに演者の行動が起因となる遅延があった場合。
・誹謗中傷や暴言など、部活動にそぐわない MC や発言があった場合。
・その他、大会規定のルールを守らなかった場合。
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